こども園・幼稚園・保育園のためのサバイバル・コンサルティング

2019年10月より幼児教育無償化になります。業界としては追い風の今の時期、今後10年のことを考えておく必要があります。 待機児童が解消され、こどもの数がいまよりさらに減ってきた場合、施設間での生き残りをかけた競争が始まります。 来る競争に向けての準備の一助になれば幸いです。

園中心から、応募者中心へ意識改革を(求人編)

 
以前にも書きましたが、これまで通りに求人をかけていても
なかなか先生を集められない状況が続いています。
幼児教育無償化が始まることを考えると、まだまだ続いていくでしょう。
 
そんな中でも、応募者がしっかりと集まって、それどころか
採用倍率が3倍にも4倍にもなっている園もあります。
 
長年培ってきた歴史があり、ブランドが確立している、
テレビや雑誌に取り上げられている、などわかりやすく
それでいて、すぐにはまねできない要因で人気となっている
園ももちろんあります。
 
ですが、今回取り上げたいのは、新規園(法人)で人気がある園。
 
そのような園がどのようなことをしているかをお聞きしたり、
調べていると、やはり共通点がありました。
 
何だと思いますか?
 
 
 
 
 
もちろん、色々な要素があり、一言で言い切るのは難しいですが、やはり感じるのは
【園中心ではなく、応募者中心】
ということ。
 
それぞれの園での施策、行っていることはもちろん違いますが
その根底に流れているのは、園の都合ではなく、応募してくれる方への配慮。
この園で働きたい、と思ってもらえるような情報開示。
どのような理念で運営しているのか、なぜそのような理念を持つに至ったのか、
といったことをホームページで公開。
フェイスブックやLINEでも応募・問い合わせが出来る。
 
など、明らかに園の負担は増えるであろうことを、
丁寧に、愚直に実行しています。
 
 
これまでの求人は、新卒の学生が園に応募をしてきて、
園で面接、試験を行い、応募者の中から
園にふさわしい、優秀なひとを選ぶ、
という流れ。
 
しかし、いまは…
応募が少ない。面接、試験を行った結果、園にふさわしい
とは思えないひとでも先生の数が足りなければ運営ができないので
そのまま採用。しかしすぐに辞めてしまう。
 
という悪循環に陥ってしまっている園も少なくないと思います。
 
一度負の連鎖に入ってしまうと、なかなか抜け出せなくなるので
もしそのようなことになっている方がいらっしゃれば、
ここで腰を据えて、じっくりと考えてみてください。
 
 
 「自分は応募してきてくれるひとのために
  どれだけ時間を費やしているだろうか」
 
 
最後に、蛇足かもしれませんが付け加えます。
こうしたお話をすると、
「もちろん応募者中心にしたほうがいいのかもしれないが、
そんなところに力を入れて、教育・保育が疎かになっては意味がない」
というお声をいただきます。
ごもっともです。
 
しかし、大きな勘違いをしています。
大切なことは、
「良い教育・保育をしたい。そのためには良い先生に来てもらいたい。
 なので求人をかける際は応募者中心に考える」
という意識です。
 
応募者中心で考えるという事は、応募者に媚びる事ではありません。
応募者のいいなりになることでもありません。
 
どのようにバランスを取るかはとても難しいですが、
心掛けが大事になってきます。
 
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
 

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